新潟の栽培ハウスで初めての冬を迎えています。今年の新潟市は、日平均気温が11・12月は過去5年間で最も低く、1・2月は例年通りの寒さとなっていますが、積雪が過去3年間と比較すると半分から1/ 3程度と少ないのが特徴です。冬場の気温は、ハウス栽培における暖房費に大きく影響しますし、日射量の違いで生育にも大きく関わってきます。気象庁の過去の気象データもフルに活用しながら、暖房費の予測と生育スピードの考察をしています。5棟のハウスにおいて、エアコン10台と油焚温風機5台が稼働していますが、その稼働時間は制御盤において計測されており、その稼働時間から暖房に関わる電気料金と燃料代を計算することができます。エアコンと温風機とを比べると、同じ出力(熱量)を発生させる場合、暖房費として、エアコンは温風機の半分以下となることが分かっています。しかし、エアコンのみで暖房を行おうとすると台数が必要になり、初期費用が高くなるため、全体のコストを考慮して、熱量の不足分を温風機で補うという併用運転が最もコストメリットを出せることも実証をしています。1月中旬からマルハナバチもハウス内に入れており、日中は元気に飛び回り、受粉の手助けをしてくれています。栽培は順調に進んでいますし、次の収穫時期も近づいてきています。日増しに日射量も増加していますので、今後の生育スピードに期待しながら冬場を乗り切ろうと思っています。
文責 増井 隆二
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