栃尾最終処分場は長岡市文納に位置し、埋立面積2,100m2、埋立容量15,667m3で全国的にも少数のクローズドシステムを採用しております。クローズドシステムとは埋立処分地全体を完全に屋根で覆うことにより、外部へのごみの飛散や悪臭の発生を防止でき、降雨や積雪などの自然環境からの影響を受けることなく処理することが出来る処分場です。積雪の多い栃尾において冬期間でも埋立処理が可能となっています。栃尾最終処分場は埋立地を覆う建物部分が、全国で初めて国の補助対象になった施設でもあります。クローズドシステムでは人工的に埋立物への散水行い、汚濁物質を洗い出して、早期に安定化、無害化を計っています。ここで発生した浸出水は浸出水処理施設で処理し、埋立施設内で散水し循環活用するため河川への放流が無く、周辺環境に影響を与えません。水処理の過程ででる塩分は、融雪剤として再利用もしています。この、栃尾最終処分場において、昨年末、中央監視盤内のシーケンサーの故障警報が発生し、タッチパネル操作において自動運転が不能となりました。シーケンサーにパソコンを接続し、シーケンサーを診断したところ、出力ユニットが故障していることが判明しました。この中央監視盤は当社で製作したものでは無いため、タッチパネル内のプログラムがどういったインターロック回路を組んでいるかわかりませんでしたが、シーケンサー内のプログラムで出力ユニットの故障警報を外部出力させないように一時的にプログラムを変更し確認したところ、タッチパネル操作が正常に操作可能であることがわかりました。これにより、シーケンサーの出力ユニットの交換さえ行えば全てが復旧できることが確認できました。シーケンサーメーカーに出力ユニットの即日出荷を依頼し、診断翌日には完全復旧させることが出来ました。
このようにプラント施設では時として突然トラブルや故障が発生することがあります。こういった突然の異常の場合には、これからも一刻も早い故障原因の究明に努め、一刻も早い復旧に努力していきたいと思います。
文責 大沼 典衛
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