群馬県の大学で実証栽培施設建設が完了し、ミニトマトの栽培がはじまりました。栽培ハウスは4連棟で合計524坪あります。栽培は農業生産法人が地元でパート従業員を雇い、4名程で行っています。新潟で得られたノウハウと設備的な改良を加え、より栽培がシンプルで専門知識がなくてもすぐに栽培がはじめられる内容になっています。養液栽培において重要な液肥濃度のコントロールと灌水のタイミングは、苗の現在の生育段階をタッチパネルのボタンで選択すれば、天候に応じて最適に養液供給が行えるように設備とプログラムをつくりました。新潟と違い、群馬では冬期に日照条件が悪くなることがないため、生育スピードが速く、収穫量も多くなると予想されます。12月初旬でも日中のハウス内は30℃付近まで上昇します。朝方の気温低下だけ注意して暖房を行えば、燃料費も低く抑えられます。初回の栽培は新潟から苗を運んで定植しましたが、人工光と空調、CO2供給機器を備えた閉鎖型育苗庫の当社製作品も併設しており、次回の定植に向けて既に育苗を行っています。培地水分・EC・温度、ハウス内環境計測、日射量を自動計測して、通信で新潟でも把握できるようにシステムを現在構築中です。これらデータを基にあらゆる場所での栽培が可能となり、収穫量や出荷予測をパソコンのシステム上で行うことで生産から流通・販売までを網羅する一連の事業として、今後のさらなる展開に向けて努力をしていきます。
文責)増井 隆二
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